大数の法則は統計学などで知ったり、確率について学んでいるときに出会ったりします。
そこで今回は、大数の法則について皆さんが少しでも理解できるように簡単に解説していきます!
大数の法則とは
大数の法則をざっくり簡単に説明すると、「コインを投げたときに表が出た割合は、何百回、何千回と投げるうちに1/2に近づく」という法則です。
例えば、理論的には表と裏が1/2の確率で出るものを投げたとき、
最初の10回のうち8回表が出て裏が2回しか出なかったとします。
これだけ見れば確率は4/5ですね。
しかし、500回投げたとしたらどうでしょうか。
それぞれ250回に近い数値が出るんです!!(実際にするのは大変です笑)
つまり、確率はほぼ1/2になります!
このように、試行回数を増やしていくにつれ、経験的確率は理論的確率に限りなく近づいていきます。
ちなみに、この大数の法則は生命保険の保険料を決めるのに使われたりします。
大数の法則を式で考える
もう少し数学的に考えていきます。
試行をn回行い、その中で事象Aがm回起こったとします。
n->大にしたとき、m/n -> P(A) と書けますが、さらに細かく見ていきましょう。
母集団の平均と分散がすでにわかっているとします。(前提条件)
ここではわかりやすく例として、サイコロの出る目を母集団とします。
すると、平均xが3.5で分散σ^2が2.92になりますね。
次に母集団ではなく、ごく一部のサンプルから平均を求めます。
実際に自分でサイコロを6回回してみると、平均x’が3、分散が1.67となりました!
ここで、任意の小さい値εを定めます。
ε=0.1とします。
P_n=P(|x’-x|<ε)となるときをみたいので、
x’が3.4から3.6になるまで試行を増やしてみます。
試行を3回増やすと、平均x’が3.44で分散が2.47となりました。
これで、P_n=P(|x’-x|<ε)の条件を満たしました。
この時にP_n>=1-σ^2/(nε^2)が成立します!
というのを見せたかっただけです笑
(証明は難しいので、ここでは省略します)
これは、一部のサンプルの平均と母集団の平均との差がε以下になる確率は、
1から母集団の分散の二乗を[一部のサンプルの数とε^2をかけたもの]で割ったものから引いたものよりも大きくなるというもの!!
長いし見づらい。。。
ということで、言いたいことをまとめます!
P_n>=1-σ^2/(nε^2)で、
サンプル数を大きくすると右辺の1から引くものの分母が大きくなるので、
サンプル数を大きくすればするほど右辺は1に近づきます。
左辺のP_nは、平均がε以内になる確率です。
つまり、サンプル数を増やせば増やすほど、母集団の平均に近づくという大数の法則になります!!!
まとめ
今回は、大数の法則について解説しました!
式でみると、
n->大にしたとき、m/n -> P(A)
です。
言葉で言うと、
試行回数を増やすと、経験的確率は理論的確率に限りなく近づく
です。
大数の法則を理解しやすく、日常でどのように使われているのかがわかる一冊です!
ビジネス教養書の一冊としてもいかがでしょうか?